
事例紹介- Service -
建築大工
大工工事作業
地域:富山県
在籍実習生:ミャンマー5名、 フィリピン7名
株式会社アプト・シンコー様

1.技能実習生受入れの経緯と実績
当社は85年の社歴を誇る企業ですが、従来の事業(製材事業とプレカット事業)だけでは生き残りが難しいと考え、新規事業として建築事業を手掛ける経営判断をしました。
しかしながら、同事業に関しては経験もスキルも人材も皆無の状態でした。そんな時に同業他社の経営者から、技能実習生の受け入れを通した国際貢献に関心が有るのであれば、良い受け入れ機関を紹介すると言われ、紹介を受けたのが関東通信事業協同組合でした。2018年の事です。初めてのミャンマーに一緒に行っていただき、実習生の選抜をお手伝いいただいて以来7年が経過しますが、毎年毎年継続して受入れています。今ではミャンマーとフィリピンを合わせて16名の社員大工が実習に励み、技能や技術を習得すべく、日々励んでいます。
2.技能実習生を受け入れて
彼らは非常に優秀です。どんな点で優秀なのか?礼儀正しく、まじめで、チームワークに対する意識がたいへんすばらしい。私達のホームグラウンドは富山県と石川県ですので、冬の雪を含めて荒天の多い地域ですが、そんな環境の中でもいつも明るく、弱音を吐くこともない、芯の強い若者たちです。そんな彼らの姿勢は日本人社員の刺激にもなっており、社内や現場がたいへん活気づきました。感謝と満足以外の言葉は見当たりません。この7年間の彼らの活躍の中でも特筆すべきは2024年正月に起きた能登半島地震におけるその後の緊急仮設住宅建設での活躍です。実習の一環とはいえ、遠い海の向こうのアジアから来た若者が、毎日の様に日本の惨状を回復するべく活躍してくれました。彼らを中心に弊社は700人工の人材投入を行い、実に500世帯の被災者たちが住まわれる仮設住宅の建設に寄与してくれました。これは我が社の誇りであり、日本国民にとっても感謝しかない実績だと感銘をしています。
3.技能実習生の育成について
7年連続の継続した入社の実績があると、先に入社した社員が新入社員を教える文化が既に醸成されています。日本語の習得も同じです。また弊社の日本人大工はとても心優しく、日々の現場に沿いて丁寧に技を教えています。
当社では、実習生には技能や技術だけでなく、日本文化や日本語についても学んでいただきたいと考え、日本語スクールや各種レクリエーション(名峰立山への全員登山、日本海での海釣り大会、春は恒例の高岡城址公園大花見大会、観光船ツアー、全社員での禅宗における写経、座禅、精進料理体験・・・各種飲み会はたくさん開催)を多数開催しています。実習を修了し帰国していく実習生には、想い出に残るように必ず小旅行を企画実施しています。今でも多くの実習生との思い出が浮かんできます。
日本人の大工は急激に減少していきます。この先、技術や技能の伝承がまずます難しくなっていきますが、一人でも多くの実習生に日本の技術・技能を身につけてもらい、母国の発展とともに、世界中に日本の技術や技能を展開してくれるような人材に育ってもらいたいと強く願っています。そのためにも、日本で研鑽を積む彼らが働き甲斐、生き甲斐の持てる職場環境や福利厚生を提供できるよう、常に努めています。
4.これから技能実習生を受け入れる企業に向けて
まずは温かい会社を全員で作っていく決心と覚悟を持つことでしょう。彼らはその雰囲気に敏感です。日本人社員の間での不協和音があると、即モチベーションが下がります。日本人社員だけの状態でこのような信頼関係のある関係を構築していないと、そこに入る実習生は感じ取ります。弊社では現在大変うれしい傾向が出てきています。3年間という、技能実習1号と2号の実習期間を満了した実習生3名が、特定技能に移行し更に5年間の当社での就労を希望してくれました。他にもすでに4年目を終える社員が数名おり、当社の取り組みと思いを受け止めてくれたものと、たいへん嬉しく思っています。実習生の中には、母国の親戚にも当社を紹介してくれる者もいて、輪が広がり続けています。実習生と面談をすると、経営トップも先輩日本人社員も皆が優しく接してくれるから、当社で仕事を続けたいと言ってくれています。また、処遇面においても適切な対応が必要です。当社では、スキルに応じた昇給をしています。特に4年目からの給与は大きくアップさせています。十分なスキルを身につけるには3年は必要なので、4年目の大幅昇給は当然と言えば当然ですが、実習生といえども、処遇に関しては彼らが最も関心を寄せる事柄であり、彼らは仲間内で毎日のようにコミュニケーションをとっていますので、公平な処遇は非常に重要です。
当社はまだまだ彼らとの関係を良くしていく努力をし続けていきます。それは両者の幸せにつながるからです。ここをゴールにご尽力いただければと思います。
最後に、当社が関東通信とお付き合いを始めて以来、受け入れ機関の変更を考えたことは一度もありません。送り出し機関との連携、現地での選考面接のアレンジ、入国前/後教育の手配、配属後の実習生と受入れ企業へのフォローなどはどれも素晴らしく、信頼のおける内容です。技能実習生は3年を迎えるころには進路を大いに悩みます。特にその際の手厚い寄り添いは、実習生にも受入企業にもたいへん頼りになります。
母国語と日本語を話す担当者、その担当者の話を聞き、大所高所からアドバイスをしていく経験豊富な役職員の方々との一体感によるものと思います。